ズッシーミ倶楽部

ズッシーミさんたちが文京区千駄木の公認キャラになるべく奮闘する物語

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フェルメール展

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フェルメール展に行ってきました。

 

かの有名な画家フェルメール

日本で有名なオランダ人画家ベスト3に入るね。

一位はゴッホ

二位がフェルメール

三位がレンブラント

じゃないかな?

 

フェルメールの詳細はここでは語りません。

と言いますかよくわかっておりません。

諸説ありますが、画家を本業としなかったらしい。

あとフェルメールブルーと呼ばれるターコイズのような色。

この絵の具(顔料かな)が当時高価だったらしいですが、それを買いすぎて破産したとか。

謎に満ち溢れております。

日本の神様で言えばツキヨミみたいな感じかな。

 

10代の頃、はじめてフェルメールの絵をみたときすげーうまいと思った。

今でもうまいと思う。

この展覧会でほかのオランダ人画家の作品が展示されていたけど、正直うまいけどそれ以上のものを感じなかった。

フェルメールの絵はうまいし引き寄せられるものがある。

世界中で賞賛され、その絵を巡って論争や盗難が発生し、いろんな意味で話題になるのもわかる。

この展覧会は8/35。

世界に35点しかないフェルメールの作品のうち、8点が集結したことを大々的に報道し話題となっている。

 

ちょっと前置きが長くなりましたが、感想を書きます。

 

まずね入場料が高い。

2700円。

ほかの展覧会の倍近い値段だ。

 

場所は上野の森美術館

入場時間制限があり、当日チケットを購入してもその日の入場が不可の場合がある。

そんなの全然知らずに行ったけど普通に入ることができた。

この日は月曜。

有給で自分は休みだった。

午前中に用事を済ませ、午後4時くらいに入場した。

平日でよかった。

平日ですら激混みだったから。

まあわかってたけど。

 

まずほかの同時代のオランダ人画家の作品が展示されているフロアから鑑賞する。

正直特になにも感じなかった。

1点だけいいなと思える絵があったけど、それもすごくいいかと言われればそんなこともない。

偉そうで恐縮だけど、大したことないと思った。

ささっとみて、すぐにフェルメールの作品が鎮座するフロアに向かう。

なんていうかね、やっぱこういう配置になるよね。

そりゃあボスは最後に登場するわ。

だけどあまりにもそのオランダ人画家たちの作品が前座的すぎて哀れな気持ちになった。

自分ならフェルメールの作品だけで勝負したいな。

そういうわけにもいかないんだろうけどね。

 

そして美術館の奥深く、森の中にそれはありました。

フェルメールの作品が8点。

数年前、この画家の作品で最初に現物をみたのがレースを編む女。

すごく小さな作品だった。

サムホールサイズだったんじゃないかな?

この作品を観てから、フェルメールの作品は比較的小さいものが多いことを知った。

今回の展覧会では1点だけ大きな宗教画があったけど、あとは同時代の画家と比較するとかなり小さいカンバスを使用している。

それも自分好みだったりする。

同じ上野の国立西洋美術館ルーベンス展が行われてるけど、観たいとは思わない。

理由は苦手だから。

でかくて威圧的で脂ギッシュでいかにも俺はすごい感が出てて苦手。

ネロ少年憧れのルーベンスですけど、俺はダメだな〜。

フランダースの犬は好きだけどね。

自分はベルギーよりオランダ派らしい。

まあ昔はフランドルとかいうまたややっこしい状況だったみたいだけど。

スペインがからんで。

 

脱線しましたね。

フェルメール作品の感想に戻ります。

 

8点のうち自分が特にいいと思ったのは「ワイングラス」とかの有名な「牛乳を注ぐ女」。

フェルメールといえば、のあの作品です。

多分俺がもう少し若い、20代だったらワイングラスの方が好きだったと思う。

物語性があるし、男女の関係を皮肉ってるのも好印象だ。

構図もさすが。

でも今は違う。

この39歳という年齢で一番いいと思ったのは牛乳を注ぐ女。

この作品がフェルメールを代表するのわかるよ。

いいもん。

素晴らしい。

ワイングラスのような特別な物語性は感じない。

もしかしたら何か暗に意図するものがあるのかもしれんけど、自分にはわからん。

フェルメールといえば光の表現方法に特徴がある画家として有名だけど、この作品はそれがすごくさりげない。

他のはちょっとその光の表現の仕方が強すぎる気がした。

光に焦点が当たりすぎてる気がしたんだ。

光の主張が強すぎる気がした。

それはワイングラスも例外ではない。

それと比較すると、牛乳を注ぐ女には光の主張は感じられない。

とてもいいさじ加減だと思う。

最後に構図ね。

この牛乳を注ぐ女ってタイトルの女性の全身を描いてない。

それがワイングラスと比較していいと思った最大の理由。

ワイングラスは男女の全身像がカンバスに収まっている。

男が酒を用いて女を口説く場面がまるごとカンバスに収まっている。

それが自分には綺麗すぎる気がした。

たしかにこのシチュエーションだと、その二人の全身が収まっている方が情景が読み取れていいのかもしれないけどね。

牛乳の方は主に上半身だけ。

この絵には何一つ無駄な力みが感じられない。

ただ純然にオランダ人女性が牛乳を注いでいるようにしかみえない。

だからこの絵が好きなんだ。

光の表現技法はさすがだけどさりげない、ターコイズとイエローのオランダ的コントラストが美しい、静物がいい味わいを出している、そしてそこに描かれているのは牛乳を注ぐ女でなにか特別な物語性は感じず素直な気持ちで絵と向き合える。

傑作ですよ。

まさに傑作。

あとね額がいいんだ。

いい額使ってるんだ。

あの額だけでも欲しくなったな。

 

大満足でした。

もうこれでもかっていうくらい観てやりましたよ。

何周もしてね。

8枚の絵を。

実質ワイングラスと牛乳を注ぐ女ばっかだったけどね。

本気出して観たのは。

 

大満足しながら物販に。

クリアファイルだけ買うか〜思って手に取った俺の目に映り込んだもの。

それは牛乳を注ぐ女がプリントされたTシャツ。

買ってしまいました。

そしてフェルメールブルーなトートバッグ。

買ってしまいました。

物欲がやられました。

 

まあ満足したしさ、ね。

これから先あの牛乳を注ぐ女を生で観れるかわからないし。

いいです。

 

フェルメール展超おススメです。